那覇国際高校の基本情報
沖縄県立那覇国際高校、通称「那覇国(なはこく)」、「国際(こくさい」)は、沖縄県那覇市天久一丁目にある県立の高校です。旧米軍住宅地だった敷地に開発される新都心に新設された高校で、様々な最新設備が整っています。

SGH(スーパーグローバルハイスクール)認定校
那覇国際高校は、2016~2022年度まで文部科学省主導のSGH(スーパーグローバルハイスクール)指定校でした。SGHとは国際的に活躍できる人材育成を重点的に行う高校を指定する制度です。SGHプログラムの中で研究や様々な探究学習を行う機会があり、国際的教養や問題解決能力などを養うことができます。

県内でトップレベルの進学校!
那覇国際高校は沖縄県有数の公立進学校の一つで、伝統的な公立進学校である開邦高校(Kaiho)・球陽高校(Kyuyo)・向陽高校(Kouyo)の「3K」に近年那覇国際高校(Kokusai)も加えて「4K」と呼ばれることもます。
偏差値は56-61で、進学先は、毎年学年の1/3は琉球大学に進学します。難関大も、早慶上智、阪大など合格者を輩出し、東大も過去に輩出した実績もあります。
生徒数は普通科が320名、国際科が40名で、合計360名です。男女比は普通科が1:2、国際科は1:6程度で女子生徒の割合が圧倒的に高いですね。

進学への意識の高さが伺えますね。
那覇国際高校の制服はかっこいい・可愛いと評判!
春服・夏服・冬服(ブレザー)の3種類がある。青が基本カラーで女子の制服は可愛く、男子の制服はかっこいいと評判です。女子はスラックスかスカートを選択することができます。

那覇国際高校の校舎は綺麗!
沖縄県立高校で最も建設が新しく、校舎はバリアフリー設計や全巻空調施設を完備・太陽光を利用したシステムなど最新設備を取り入れています。グラウンド、武道場、プール、セミナーハウス、テニスコートなどがあります。セミナーハウスでは、17:00-19:30の間自学自習を実施しているとのことです。

那覇国際高校はどんな学科・コースがある?
那覇国際高校は普通科と国際科の二つがあります。それぞれ特徴が大きく違います。
普通科
普通科は、「生徒の多様なニーズに応える進学対策を推進し、生徒一人一人の進路目標の達成を図り、国際社会において活躍できる能力を育成する」という目標を掲げ、進学へのサポートも充実しています。
国際科
国際科は外国語教育を重視しています。2年次に第二外国語が必修で、「フランス語」「スペイン語」「中国語」のうちから一つを選択することができます。生徒の英語に対する意識は高く、3年間同じクラスなので普通科に比べると生徒同士の結びつきが強いのが特徴です。各コースの教科ごとの詳しいカリキュラムは別記事で解説しているのでそちらも合わせてご覧ください。

那覇国際高校の部活は?
那覇国際高校は運動部も文化部も共に盛んです。いくつか有名なものをご紹介しますね!
競技かるた部
2022年は第44回全国高等学校選手権大会・ベスト8に選出されました。

ダンス部
2022年度の「県ダンスフェスティバル」(主催・県女子体育連盟)にて、高校の創作ダンス部門で那覇国際高校が最優秀賞に選出され、全国大会に出場しました。

茶道部
2021年は第46回沖縄県高等学校総合文化祭の茶華道部門で全国大会に派遣されました。

那覇国際高校の校則は他校と比べるとやや厳しい!
那覇国際高校の校則は県内の他校と比べるとやや厳しいかもしれませんが、全国単位で見ると標準的だと思われます。その理由をいくつか挙げてみます。

那覇国はそんなことはないのでご安心を。
イエローカードがある!
那覇国際高校では、校則違反をすると「イエローカード」が渡されるというペナルティが課されます。イエローカードをもらうと推薦などに影響が出てくるのでなるべく貰わないようにしたいですね。

スマホは禁止!
当然ながらスマホは校舎内では使用することができません。文化祭などのイベント時は暗黙の了解になっているとの意見もありました。
アルバイト・化粧も禁止!
アルバイトは原則禁止で、ピアスや化粧なども禁止です。女子は眉毛だけ書いている人もいるとのことです。ピアスは透明なら特に何も言われない、という意見もありましたが見つかった場合は例の「イエローカード」が渡されるので気をつけましょうね。
那覇国際高校出身の有名人は?
那覇国際高校のOB・OGは幅広い分野で社会で活躍しています。野球選手の大城駿斗さん、俳優の玉城大志さん、ジャーナリストの兼次映利加さん、クラリネット奏者の川上一道さんなどが那覇国出身だそうです。

揺るぎない高度な技巧とその深い音楽性は、多くの聴衆を魅了している。
那覇国際高校の修学旅行はシンガポール!
那覇国際高校ではシンガポールに修学旅行に行きます!高校のうちに海外での経験ができるのは非常に魅力的ですね。

那覇国際高校の近くのスポットは?
那覇国際高校は、校舎が「那覇市おもろまち」近くに位置しており、新都心公園やサンエー那覇メインプレイスなどの大型商業施設が近いです。

那覇国「祭」とは?
那覇国際高校の文化祭は「那覇国祭(なはこくさい)」と呼ばれ、毎年大盛り上がりです。もちろんバンドやダンスなど、いわゆる楽しい文化祭の側面もありますが、あるクラス出展では、食品ロス削減ショップ ecoeat(エコイート)の食材を使って出店するなど、SDGsへの強い関心が感じられるクラスがあったりと、さすが那覇国、と言えるような側面もあります。

那覇国際高校に合格するための方法
那覇高校に合格するためには、以下の二つの方法があります。
- 一般入試
- 推薦入試
それぞれ順に解説していきます。
那覇国際高校の一般入試に関する情報
那覇国際高校の合格ラインについて情報をまとめました。内申点・当日点ともに県内でトップレベルの難易度となっています。早めの対策が重要ですね。
合格者平均内申点
合格者平均内申点は 153/165点 です。
3年間で12点分しか落とせないので、1学年当たり4点とすると、ほぼオール5で、2〜4科目程度は4を取ってもいい、という考え方になります。近年は那覇国の人気が高まり、長年トップだった開邦高校と並ぶようになっています。
合格者平均当日点
合格者平均当日点は 250/300点 です。
約83.3%の得点率で、沖縄県の高校入試は60点満点なので1教科当たり約50点必要、ということになります。
那覇国際高校の推薦入試について
那覇国際高校の推薦を狙っている受験生も多いと思いますので、推薦に関する情報をまとめました。
推薦合格者の定員
推薦合格者の定員は普通科と国際科によって異なります。
- 普通科・・・入学定員(320名)の20%以内なので、64名以内 ということになります。
- 国際科・・・入学定員(40名)の30%以内なので、12名以内 ということになります。
それぞれの学科定員の5%以内に適用される、「特別枠」というものもあります。公式によると、「勤怠・成績が特に優秀であり、上級学校進学への目的意識が明確かつ高く、特別活動において実績のある生徒」と書いてあります。誤解を恐れずにいうならば、推薦の中でもトップ が該当する、ということになります。
推薦合格に必要な内申点は?
那覇国際高校の推薦入試の合格判定基準についてですが、まず内申点は最低でも4.3以上が必要です。これを割っていれば、どんなに課外活動の実績があっても難しいと思われます。
その上、合格者の平均は 4.8~4.9 なので、合格するためにはこの程度の内申点はマストであると言えます。
合格者選定の流れ
推薦合格者を選定する流れが公式で発表されているのでご紹介します。普通科と国際科で若干選定フローが変わりますのでご注意ください。
①要件確認
まず選定の最初の段階で、まともに通学する上で問題のある生徒を落とします。具体的には、以下の要件に当てはまるとこの最初の段階でアウトになります。
- 中学校3年間を通して、正当な理由のない「遅刻」が6回以上ある
- 中学校3年間を通して、「無届欠席」が3日以上ある
- 中学校3年間を通じて、「無届欠課」が3時間以上ある
- 調査書の評定に1がある
- 調査書に問題行動の記載がある
②特別枠合格者の選出
先ほど注意点で書いた、トップ層の推薦合格者が選出されます。
③A圏の推薦合格者選出
那覇国際高校では、特別枠を除いた推薦合格者を内申点の上位からA〜C圏に分けます。特別枠の選出が終わったらそれを除いてA圏の選出が始まります。A圏に入るための要件は以下です。
内申点合計点順で募集定員の80%程度。
要は、課外活動などは度外視して、シンプルに内申点が高ければA圏に入り、そのまま合格できるということです。進学を重視する那覇国の志向が伺えますね。
④B圏の推薦合格者選出
A圏の次に内申点が高いグループがB圏になります。定員としては、募集定員の110%程度の人数が含まれるように上位から並べ、A圏を除いた分となります。定員割れが起こっていなければ、応募者全体の下位20~30%になります。
B圏では、内申点のみの選定ではなく、課外活動や資格などの実績も評価対象となってきます。そうした実績にも種類・達成度によって評価度が変わってくるので参考までに以下に評価基準を公式から引用します。

国際科の場合は、特別枠・A圏の選出が終わったら、B・C圏の選出の前に英検2級以上取得者を優先して審議します。国際科の推薦狙い・かつ内申点でのA圏選出が厳しそうな場合は英検2級の取得を考慮に入れても良いと思います。
⑤C圏の推薦合格者選出
B圏にも届かなかった受験生はC圏に振り分けられます。推薦候補の中で最下層のグループであり、B圏でも定員オーバーしており不合格者が出る可能性が高いので、C圏からの合格はかなり難しいと思われます。順番としてはB圏よりもC圏の方が先に審査されますが、調査書等でよほど目を引くものがない限りは厳しい戦いになるのでは、と筆者は推測しております。
まとめ
那覇国際高校は、比較的新しい学校であるにもかかわらず、進学実績は県内ではトップレベルであり、制服もデザインが良く生徒からの人気が急上昇中の新進気鋭の高校です。またSGHに認定され、国際科を常設するなどグローバル意識も高く、優秀な人材が毎年輩出されるのも納得の素晴らしい学校です。
次のブログで那覇国際高校の詳しいカリキュラムや、入学後の勉強方法など具体的に書いているので、那覇国際高校を受験する予定の生徒さん、そして保護者の方はぜひご一読ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは!